【CEDEC 2019 シリーズ⑩】CEDEC2019参加で思ったこと!

CEDEC2019参加してきました。ゲームデザイナーの木木木です。

 

会場では全員トートバッグが貰えます。

初日で持ち手の紐の付け根が千切れました。

 

さて、CEDECについてですが、さすが国内最大級のカンファレンス。サウンド向けからプロデューサー向け、XR技術からボードゲームまで、様々な講演がありました。

私が見た講演はデザイン系・チームビルド系のものが多めでした。
その中から特に気になった講演をピックアップ。



『Bursting at the Seams – Animating Characters in Blizzard Entertainment’s Heroes of the Storm/Blizzard Entertainmentの「Heroes of the Storm」で、「盛りだくさんの」キャラクターたちをアニメイトする』
Blizzard Entertainment
ラナ・バシャンスキー 氏
https://cedec.cesa.or.jp/2019/session/detail/s5cecf427d7bd0

BlizzardEntertainmentのHeroes of the Stormでキャラクターのアニメーションセクションのリーダーをしていたラナ・バシャンスキー氏、現在はRiotGamesでLeague of Legendsのアニメーションを担当しているそうです。

デザイン系のセッションだと思って参加したのですが、それは序盤だけで、どちらかというと本題はチームビルドっぽい内容。
上記画像にあるように、アニメーターは色んなセクションと関わることになるため、他セクション同士のアンバサダーとして動くことでチーム全体がハッピーになったという話で講演は締めくくられました。

あと同時翻訳の方が1時間息つく暇もなく翻訳し続けていてすごかったです(小並感)。

 

アニメーターチームがアンバサダーとして動くことで向上したのは「心理的安全性」だと語られました。
他にも『カルチャードリブンな組織作り 〜戦略的に心理的安全性を高める方法〜を初めとして、「心理的安全性」をテーマにした講演がCEDEC2019には非常に多かった印象があります。

要するに、「みんな恐れずに自分の意見とか自分らしさを出していこうぜ!」という雰囲気をチームで共有できている状態を作ろう、ということです。

これほど何度もテーマになるほど大事なキーワード、「心理的安全性」については今後も勉強を続けていきたいと思いました。

 

『ゲームの、そのさらに先へ – 新たな体験の創造に向かって』
エンハンス
水口 哲也 氏
https://cedec.cesa.or.jp/2019/session/detail/s5cecf2ed1019e
 
基調講演となっていた、REZ Infiniteで有名な水口哲也さんのXRについての講演ですが、こちらは他と毛色がかなり違っていました。
普段自分たちが感じている世界は共感覚の世界で、思いつくイメージとは音楽とかビジュアルだけではなく、ごちゃっとした共感覚的なものであるという考え。

映像は、2D画面上の3D表現からXR上の3D表現になり、解像度の高まりにより共感覚化が強くなっていきます。
音楽は鼓膜で感じる音だけでなく、体の振動なども体験の一つとして残っています。水口氏はシナスタジアという、音と同期して振動を伝えるプロダクトを開発しています。

色、形、音楽などの感覚が複合的に交わる感動が、水口氏の考える未来のゲームの進化です。


 

この講演を聞いていて考えたのは、ハングオンやアウトランなどゲームセンターで流行った大型筐体の「体感ゲーム」でした。
実際にバイクを模した筐体にまたがり、大音量の音楽、筐体の揺れ、当時としては最先端の疑似3Dを使って「共感覚化」を起こしていました。

 

最近の体感ゲームと言えばWiiリモコン、Kinectなど手先で扱える程度の家庭用ハードが主流になっていますが、家庭用ハードでは音楽との同期の振動や大型の筐体は厳しいと思います。

水口氏のプロダクトは、かつて鈴木裕氏がそうしたように、ゲームセンター(もしくはそれに準ずる施設)の再浮上に一手噛むのではないか……そんな期待を持ちつつ、XRと未来のゲーム事情の講演は終わりを迎えました。

他にもゲームデザイナーとして実践的な内容ではすぐに使える技術を学ぶことができ、ハイエンド系の技術的なセッションについては知見を広げることが出来たと思います。

特に、デザイン系のセッションではゲームでのデザインの考え方と、取りうる手法を学ぶことが出来たので◎!



 

これはFF14で使っているマスターデータツールの講演です。

ExcelとSQLを連携させ、データベース+Excelというコンセプトはそのままにフロムスクラッチでシステム構築したデータ管理ツールです。
これを実装できたらマスターデータ入力での効率上昇やミス防止にかなり役立つのではないかと思いました。

 

そしてこれは物販で買った森倉円氏の画集。

森倉円氏の読みは もりくらまどか ではなく もりくらえん だそうです。

 

以上!(^^)/

 

(木木木)

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