【CEDEC 2019 シリーズ⑦】初めてのCEDECで感じたこと学んだこと

こんにちは。運営スタッフのアンドレです!
今回は、CEDEC2019に参加した感想と、そこで学んだことをみなさんにお届けしていきます!

CEDEC会場といえば、パシフィコ横浜。
私はCEDECに参加すること自体がはじめてなのですが、実をいうと、パシフィコ横浜に行くのもはじめて!
なので、みなとみらい駅に到着すると駅から会場へむかうまでの近未来的な景色にとても興奮しました!

「ああ、この先で業界の最新技術が交流するんだな~。あ、なんかドイツ語かいてあるな~。」と、クイーンズスクエアの長いエスカレーターをのぼりながら、ぼんやりとそう思ってました。
ちなみに、クイーンズスクエアの壁にかいてあるドイツ語の詩はフリードリヒ・フォン・シラーのものだそうです。

道中の非現実感に圧倒されつつ、やっと到着したパシフィコ横浜、CEDEC2019会場!

早速パンフレットを受け取り、めぐるセッションを再度確認。
ですがここで少々問題が……
あらかじめ社内でどのセッションを視聴するか決めていたのですが、パンフレットを見ると、違うセッションに目移り!

「これは予定を変えないとなあ」と思い、その場でスケジュールを組みなおしました。
当初の予定とは違いはしたものの、実際に視聴したセッションはどれも興味深いものばかりだったので、振り返ってみるとこの予定変更は大正解でした!
(まあ、タイムシフト視聴もできるのですけどね……当時の僕は、タイムシフトの「た」の字もありませんでした)

とまあ、そんな感じではじめてのCEDECを堪能した僕ですが、
そこで何を学び取ったのか。
もっというと、何を感じたのか。
ここからはそのお話を共有していきます。

僕が視聴したセッションの多くがプロデュースやビジネス系の内容です。
なかでも、コンテンツの「ファン」に言及するものが多かったので、
それを主軸に話していきます。

話す内容をざっと要約すると
『ファンを大事に! ファンの心をくすぐれ!』
といった感じでしょうか?

まず「ファン」という単語についてなのですが、この記事では「コンテンツに対しての関与度が高い人」という意味でつかっています。
単純に「コンテンツが好きな人」というわけではありません。

もちろん、その意味も包含しているのですが、今回は「コンテンツに対しての関与度が高い人」ですよ!(※大事なことなので2回言いました)
すみません、ナチュラルに「関与度」という言葉をつかってしまいましたが、ここでは簡単に「どのくらい気にしてるかどうか」という意味でとらえていただきたいです。

つまり「コンテンツに対しての関与度が高い人」=「コンテンツをめっちゃ気にしている人」ということになります。

この「ファン」について言及していたセッションが、

 

『ファンベース 〜これからの時代になぜファンベースが重要か』
 株式会社ツナグ 代表 佐藤 尚之 氏
https://cedec.cesa.or.jp/2019/session/detail/s5cbb3b816ac0c

 

とても興味深いものでした。
というのも、こちらほかのセッションの中でも毛色の違うもので、ゲーム自体に関する技術のシェアというより、マーケティングに関する技術のシェアでした。
それもそのはず、登壇者の佐藤さん自身も、ゲーム開発者ではなく、マーケティングが専門の方、ほかのセッションとは違う見地から情報を教示してくださいました。

 
少子化による人口減の中、新規顧客にアプローチしても、振り向いてもらうのはとても難しい。なぜなら、世の中には情報が溢れかえっています。

だからこそ『ファンベース』が大事なのだそう。
ファンは黙っていても買ってくれるから軽視しがちになりますが、そのファンこそが売り上げの8割を占有しています。
「コアファン」にいたっては3~40%。つまり「ファンに支えられている」というわけですね。

中長期を見て「ファン」が重要というのはわかりましたが、「ファンを増やせ!」と思ってはダメだそうです。思考の方向は「ファンを大事に!」。
既存のファンを大切にして、長くコンテンツに親しんでもらおうというわけです。

佐藤さんはこのファンを大事にする指針や、ファンを熱狂的な支持者にするための指針も同時に教示してくださいました。
「悪いところを直す」というより「良いところを伸ばす」のがどこまで行っても大事なんだなと学びました。

さて、ではその『ファン』を大事にするということ。
佐藤さんのセッションでは普遍的な内容として紹介されていましたが、実際にゲームではそれがどう実践できるのか、その実例を共有してくださったのセッションがこちらです。

 

『サービス終了寸前だったタイトルが、CMを使わずにDAUを増やして九死に一生を得たSNSプロモーション術』
株式会社ディー・エヌ・エー 「天華百剣 -斬-」プロデューサー ナカムラ ケンタロウ 氏
https://cedec.cesa.or.jp/2019/session/detail/s5ca0b7d0e3310

CEDiL:https://cedil.cesa.or.jp/cedil_sessions/view/2016

 

 

弊社が運営に携わる『天華百剣-斬-』(iOS/Android用、パブリッシャー:DeNA)の現役プロデューサーであるナカムラさんもまた、興味深いセッションをひらいてくださいました。

かなりインパクトがあるセッションタイトルなので、何か複雑なプロモーションを試みたのでは??とイメージしてしまいますが、
危機を盛り返したプロモーション術は以外にもシンプルでした。

ひとつは、ツイッターのTL上で、『天華百剣-斬-』に関するツイート数を増やしたとのこと。
※以下スライドはCEDiLにて公開されております。


https://cedil.cesa.or.jp/cedil_sessions/view/2016

また、敵に対してユーザーたちがつけた独自の俗称を、ゲームに反映させたイベントも開催し、プレイヤーと運営の間のコミュニケーションを増やしたそうです。

こうすることによって、運営はSNSをしっかり見ているということを証明したそうだのです。
ちゃんと自分たちの意見が「みられている」=「くみ取ってくれる」と分かれば、ユーザーとの間に信頼関係がでてきますよね。

ナカムラさんは、運営としての「性格」も意識したとおっしゃっていました。
これは距離の遠い雲の上の存在ではなく、可能な限り同じ位置にあり続ける「運営スタンス」によってファンを大事にしたということではないでしょうか。

ファンを大切にしたプロモーションの結果、
無事にサービス継続決定したといわけです!すごいサクセスストーリーです!

以上のセッションの内容を私なりに総括してみました。

① 「ファン」を大事にすると、安定して売り上げを出せるというメリットがある。
② 「ファン」を大事にするために、「ファン」に信頼してもらう。その方法の一つとしてSNSの利用がありました
③ 「ファン」を大事にするということは、コンテンツの魅力を高め、それを愛している人たちとの距離を近づけ、一緒にコンテンツを作っていくということ。

初めてのCEDECでは、以上のような現場の業務とは違った側面から、ゲームを考えるという貴重な体験ができました。
マーケティングの話がほとんどですが、中身がきちんとしてないとマーケティングはできません。
ここでいう中身とは言わずもがなゲームのこと。
現在携わっているゲームの価値を高めて「ファン」にさらに好きになってもらえるように、これからの業務も頑張っていきます!

(アンドレ)

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